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好き心少なからず

第37章 球技大会11(宇野)

にやけそうになる顔を隠して

「いや…それは…」

入江が気にすることじゃないから。

そう言いかけたのに

「でもさ」

急に明るい口調で続けると、俺を見上げてにこっと笑った。

「輝穂ちゃんと組めたから良かったよね」

「は?」

良かった?何が?

入江の言う『良かった』の意味が分からない。

戸惑う俺に、入江はえへへと笑うと

「私より輝穂ちゃん上手いし。輝穂ちゃんだから接戦だったけど、私だったら大差で負けてたよ」

だから、良かった…って?

「そんなの…分かんないだろ?」

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