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好き心少なからず

第34章 球技大会8(梶)

手にしたバレーボールを投げ付けようとするから、慌てて身をすくめて防御する。

「バーカ。投げないよ?」

花夏はそう言って手の中でボールをくるくると回すと、ニヤリと笑って俺の横に座った。

「お前、バレーだったの?」

「そうだよ?言わなかったっけ?」

「聞いてない」

そんな事は別にどうって事でもない。

頭では分かってるのに。

「リューセーはテニスって言ってなかった?」

ほらな。

俺は言ったのに、お前はそういうの言わないよな。

だから花夏がバレーって知らなかったんだぞ!?

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