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好き心少なからず

第26章 ライバルだな~栗原×速水×曽根崎~

先輩は読んでいた本を手に立ち上がると、俺に声をかけてカウンターへ向かった。

「はい」

先輩の後ろ姿を、笑みを浮かべて見送る…と

「何?付き合ってんの?」

へ?

曽根崎さんがニヤニヤ笑いながら俺を見ていた。

端からみたらそんな風に見えるのか?

嬉しくて、にやけそうになる。

でも…

「いやっ!?そ…そーゆーんじゃ…ない、です…」

好きです、も、付き合って、も言ってない。

今の関係は…同じバスで通う本好き仲間。

ただ、それだけ。

すると曽根崎さんは笑い声をあげると

「だよな」

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