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好き心少なからず

第23章 匂い~新田×二階堂~

そういう意味じゃない!!

言いかけた僕に

「だからそうしたいけど…嫌?」

絢音は首を傾げて、不満げな表情で僕を見た。

嫌、って…

どう答えたら正解なんだ!?

答えられないでいると、絢音は苦笑を浮かべたあと、腕から手を離して…

「え!?…あ」

戸惑う僕を尻目に、今度は僕の手に指を絡めてきた。

「これならいい?」

僕の指の付け根を軽く握るように絡めた絢音の指。

細くて、華奢で…でも、存在感はすごい。

「…嫌だって言ってもそうするんだろ!?」

本当は嫌じゃない。

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