
FRIENDs -ars短編集-
第5章 ハチミツを添えて A×N
Aサイド
もうすぐかずの誕生日だっていうのに、
かずは目も合わせてくれない。
もう一度ちゃんと話をしようと思って
収録後にかずに近づく。
「…お疲れ様です。」
話しかけようと口を開くと、
かずはそう言って出て行ってしまった。
また鼻の奥がツンとして、
目尻に涙が溜まっていく。
「え、なになに、どうしたの。」
前にはいなかった翔ちゃんが
俺のことを気にかけてくれる。
翔ちゃんに背中をさすられながら、
ついには涙を流してしまった。
「…かずにフられた。」
そう告げると、翔ちゃんは
声を出さずに驚いて目を丸くする。
「な、なんで…」
俺にだってわかんないよ…
かずになら何だってできるし、
世界で1番愛してた。
デートをドタキャンしたことも、
メールを無視したこともない。
なんで、俺がフられなきゃいけないの…?
「ごめん、帰るね…」
涙を拭って荷物を持つと、
俺は楽屋を飛び出した。
さすがにこの状態で運転するのはキツいから
マネージャーにお願いして送ってもらった。
「ねぇ、俺って何がダメだと思う?
短所…っていうかさ。そんなもの。ある?」
マネージャーはうーんと唸り
それから言った。
「そんなもの全然ないですよ!
強いて挙げるなら元気すぎるとこですかね。」
マネージャーは、アハハと笑って
車を発進させる。
車に揺られながら、ずっと考えていた。
いけないところがあったなら直す。
ちゃんと静かにする。
かずを大切にする。
だからお願い…俺んとこに戻ってきて…!
俺は神様に願った。
でも、神様はほんの少しイジワルなんだね。
もうすぐかずの誕生日だっていうのに、
かずは目も合わせてくれない。
もう一度ちゃんと話をしようと思って
収録後にかずに近づく。
「…お疲れ様です。」
話しかけようと口を開くと、
かずはそう言って出て行ってしまった。
また鼻の奥がツンとして、
目尻に涙が溜まっていく。
「え、なになに、どうしたの。」
前にはいなかった翔ちゃんが
俺のことを気にかけてくれる。
翔ちゃんに背中をさすられながら、
ついには涙を流してしまった。
「…かずにフられた。」
そう告げると、翔ちゃんは
声を出さずに驚いて目を丸くする。
「な、なんで…」
俺にだってわかんないよ…
かずになら何だってできるし、
世界で1番愛してた。
デートをドタキャンしたことも、
メールを無視したこともない。
なんで、俺がフられなきゃいけないの…?
「ごめん、帰るね…」
涙を拭って荷物を持つと、
俺は楽屋を飛び出した。
さすがにこの状態で運転するのはキツいから
マネージャーにお願いして送ってもらった。
「ねぇ、俺って何がダメだと思う?
短所…っていうかさ。そんなもの。ある?」
マネージャーはうーんと唸り
それから言った。
「そんなもの全然ないですよ!
強いて挙げるなら元気すぎるとこですかね。」
マネージャーは、アハハと笑って
車を発進させる。
車に揺られながら、ずっと考えていた。
いけないところがあったなら直す。
ちゃんと静かにする。
かずを大切にする。
だからお願い…俺んとこに戻ってきて…!
俺は神様に願った。
でも、神様はほんの少しイジワルなんだね。
