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もしも願い 一つだけ叶うなら

第1章 現状

二宮sied

一瞬、何が起こったのが理解できなかった。冗談のつもりでやっただけなのに…
大野さんの本気、怖い部分を見たような気がする。
普段、温厚だしボーっとしてるのに…本気で怒らせたら怖い…

ヤバい、手が震えて止まらない。俺が悪かったけど、普段なら絶対に冗談で返してくるのに、何で??…

布団の上で一人、寝転がっているとドアが開いて大野さんが戻ってきた。

智「ニノ、準備しないとマネージャーが迎えにくるよ」

何もなかったように話しかけてくるけど、さっきのは…何?
動かない俺を見て俺の隣に座ってきた。

智「ニノ、やり過ぎた…、ごめん」

智「あんなこと冗談でもやるなよ。お前が思ってるほど世の中、甘くないよ。
自分がどんな風に見られてるのか考えて動けよ。男だから襲われないとは限らないんだからな。
自分の身は自分で守らないと…俺はニノのことをずっとは守ってやれないから…」

智「分かった??」

ニノ「わかった…」

智「なら良かった、もうしないから」
満面の笑みで俺を見てくれる。

智「ニノ、いい子~。」
そう言って俺の頭を撫でてくれる。ようやく俺の知ってる大野智になっていて、ちょっと安心した。

智「ほら、起きな?」
そういって俺の手を引っ張って起こしてくれる…

智「ニノ、時間ないよ、顔洗って着替えないと」

ニノ「うわ!!」
慌てて洗面所へ行くと松潤が機嫌悪そうに歯磨きしてる。この人、毎日これで疲れないのかな…

ニノ「おはよ」

松潤「おはよ…」

廊下から翔ちゃんの声が聞こえてくる…
翔「あと5分」

二人ともダッシュで顔を洗って、部屋に戻って着替えているとマネージャーが迎えてきた。
俺と松潤が一番最後に車に乗り込み、リハーサルスタジオへ向かった。

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