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天気予報の恋人

第14章 chapter 14


…何が起きたの?

いきなりまーくんが川に落ちて、目の前が真っ暗になった

訳が分からなくて、叫んだのは覚えてる

でも何故か、リーダーも
…落ちたはずのまーくんも笑っていて


「…まーくん?」

「ごめん」
まーくんが、俺の頭に手を置いた

「リーダーに、聞いたんだ」
「え…」


「初めての、スクールでの事を1つ1つ再現させて、
…良い思い出はそのままで、嫌な思い出は良いものに塗り替えようって」


「……」
良く理解出来ず、思わず首を傾げた俺に
まーくんは笑いかけた


「ゆっくりと、分かるよ」

…やっぱり、まーくんは大人だ
俺には、分からない




そう言えば、とリーダー達の方を見たら

潤くんもリーダーにギュッとされていた

何だか潤くんが、体は大きいのに
あの頃の潤くんに見える

リーダーの方が、潤くんよりも小さいのに
すごく大きく、頼もしく見えた



「かず、今度こそ釣りしてみよ?」
まーくんが、俺に竿を渡してきた

…これで、少しは怖い気持ちが消えるなら

ちょっとまだ不安だけど、俺はそれを受け取った





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