
ローズ学園
第4章 春太&快斗④
3時。もうすぐ春太が帰ってくる時間だ。
寮の窓から外を見ると、ちょうど2人が見えた。
ちょっと遠くから2人で歩いて来てる。
俺は目がいいからわかるけど、楽しそうに笑ってる。
2人が寮の前で止まった。
「じゃあな。春太!無くすなよ?」
「うん!ありがとね。」
2人はほんとに楽しそうだ。俺のこの気持ちが水をさすようでなんか逃げたくなる。
「じゃーな!バイバイ!」
そう言って健音が春太の頭をなでた。
………。くそ。なんだよ、この気持ち。
春太に触れられたくない。春太に触れていいのは俺だけだって思いたい。
あーーもう。いやだ。
今春太に会ったらなんかひどいことしそうだ。
俺は布団にもぐり、寝たふりをした。
