
ローズ学園
第4章 春太&快斗④
「かいただいま。」
春太が俺の頭に手を置いてなでる。
「ん。おかえり。」
俺は机に突っ伏して横を向いてたけど、春太が帰ってきたから体を起こした。
春太が自分の席に座り、俺と向き合う。
「かいあのさ。」
「ん?」
「明日、逢沢と出かけてもいい?」
「え、」
「ちょっと欲しいものがあって、そのお店教えてくれるらしいから。」
春太の顔はなんとなく嬉しそうだ。
「そーなんだ。じゃあ俺も、」
「かいは待ってて!2人で行ってくるから!」
なんだよ、それ。すっごい心配なんだけど。
別に健音が春太狙ってる感じとかないけどさ、2人でとか心配過ぎる。
それに、一緒にいれるって思ってたからさ。
「ん。わかった。気をつけてな。」
俺はちょっと無理して笑う。1日だけだ。1日。
「うん!」
春太は満面の笑みを浮かべた。
