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今日も明日も

第51章 おしおきは甘い味


「相葉さんらしいっちゃ相葉さんらしいね」
にのがそう言いながら抱き着いてきた

「…良かった」
胸に顔を埋めながら小さく呟く

「にの?」

「本当はさ、顔見るまで不安だった
…顔見てもまだ不安で」

“このまま別れちゃうのかなって“

スン、と鼻をすする音

にのがこんな可愛い事言うなんて
ましてや、…泣くなんて


「にの…」
だけど抱き締め返そうとした瞬間

「ばーか」
にんまりと笑ったにのが顔を上げた

「へ?」

抱き締める前にパッと離れたにのは楽しそうに笑っている

「言ったでしょ。匂いがしないから大丈夫って

相葉さんが俺の事大好きなの知ってるし

…それに」

ー…俺を置いていなくなるなんてあり得ないから


聞こえないように小さく呟いたつもりだろうけど
…俺がにのの言葉を聞き逃すと思う?

「置いてかないよ」
「…え」

「にのを置いてく訳ないじゃん」


恥ずかしい思いはしたけど
これはまさに “怪我の巧妙“ ってやつかな

だってこんなに可愛いにの、滅多に拝めるもんじゃない





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