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今日も明日も

第49章 春が近いから


モジモジと膝を擦り合わせ、何とか相葉さんに気付いて貰おうと試みた

いや気付いてないんじゃない
わざとだ


分かってるくせに

さっきから、相葉さんの腰に当たってるのも知ってるくせに


相葉さんは俺からの言葉を待ってる

きっと、言えばすぐにでも欲しいものは与えられる

…やっぱ言うしかないの?


恥ずかしい
けどもう、頭の中はイキたいとしか思えなくて

知らず涙が溢れてくる
もどかしさと恥ずかしさが入り交じって、止める術が分からない


「にの?」
その涙を指で拭ってくれた相葉さんの目は “早く言いなよ“ って訴えてる


「…言わなきゃ分かんないよ?」
「……っ」


もう我慢出来ない

だけど言えない


半ばパニックになった俺は、無意識に自分で自分のソコに手を伸ばしていた


「え、にの?」
相葉さんの驚いた声が聞こえたけど

自分の手とは言え、ようやく訪れた快感がそれを無視する


それの方が恥ずかしいと言う事が分からなくなっていた

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