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今日も明日も

第43章 やさしいキスをして


布団の中に潜り込むのとほぼ同時に、相葉さんが寝室のドアを開けた

玄関の音に気付いてなかったから、ドアが開いた瞬間は本気で驚いた
だけど、相葉さんが来るのは分かってたから
それもほんの一瞬だったけど


「にの…大丈夫?」
相葉さんがベッドの横にしゃがみ込んで、頭まで被った布団をめくる

顔の半分までを出した俺を、心配そうに見つめた

「寝てれば…治る」

「熱は?」

「さっき測った」

「あるの?」

「あるから寝てる」

“そっか“ と呟いた相葉さんが立ち上がる
どうしたんだろ?と目で追うと

「ちょっと待ってて」
と寝室を出ていってしまって

一体何をしたいのか全然分からなくて、閉じられたドアをボケっと見ていると

ガサガサとビニールの音、冷蔵庫に何かを入れてる…?

ああ、何か買ってきてくれたのかな

いつも、うちに来るときは何かしら買ってくる人だから…


…なんて考えてたら、リビングに置いてあるブランケットを抱えて戻ってきた


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