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黒猫ニーノと相葉さん。

第12章 スーパームーンの夜に。

「なっ…!」
「おい、潤! 俺には抱きつかねーのかよ!」


翔ちゃんのツッコミが壊れ気味だ。

俺だってニーノにツッコミたいのに!
いや、変な意味じゃない!
そんなカッコで誰彼構わず抱きつくなっての!


「取り敢えず、コレ着て!
話はそれから!」

ニーノにはいつもの黒のスウェット。
ジェイにはグレーのスウェットを渡した。







「で、これは一体、どーゆーことなわけ?」

翔ちゃんがジェイを問い詰める。


「みんなの願いが月に届いて、ニーノは人間に戻れたんだ。
俺が人間になったのは、多分…ペナルティー。」


「「「ペナルティー?」」」



ジェイはどうやら
スーパームーンに関わる機密事項を知って
そのペナルティーとして人間にさせられたんじゃないか、ということだった。


「結果オーライ、ってこと?」

「だな」


翔ちゃんと二人で笑った。


「ニーノが戻ってきてくれて、すっごく嬉しいよ」

「相葉さん…」


ニーノをギュッと抱きしめる。


「俺だって!
俺だって、すっげー嬉しい…
まさかまた会えるなんて思ってもみなかったよ、潤…」


「翔くん… 翔くん!!」


俺たちが抱き合うその隣りで
翔ちゃんとジェイも
離れていた一年の月日を埋めるかのように
ギュッと抱き合っていた。

みんなの声が
喜びの涙で震えていた。

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