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プリンス×プリンセス

第78章 柔らかな温もり

「眠い?」

「んー…ままぁ…」

半分寝ぼけているような、とろんとした返事をして、頭を私の肩に預けてきた。

可愛い。

このままなら寝入ってしまうかも。

くすりと笑みをこぼせば、ジュークがルーミーを支えて…

そのまま、ひょいとルーミーを抱き上げて、自分の腕の中に収めてしまった。

「ありがとうございます」

お礼を言うジュークの目線はルーミーに固定されている。

…もう、お別れなの…?

「出来たら…寝かしつけるまで、させてもらえないかしら」

思いのままを口にして…すぐに後悔した。

私…っ!

諦めたばかりなのに。

気持ちを封じ込めたつもりだったのに。

「あ…無理ならいいの」

ルーミーを見ると、少しでも長く一緒にいたいと願ってしまう。

だから、お願い。

あなたから断ち切って欲しい。

あなたが「帰れ」と言ってくれたら…

そんなずるい私の気持ちに、ジュークは気付いたのかしら?

ルーミーを抱っこしたままため息を1つつくと…

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