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プリンス×プリンセス

第74章 あなたは誰?

たった一声であやしてしまった。

「しぅー」

「パタパタパタ…あ、ぴいちゃんが飛んできましたよ」

隠し持っていたヒヨコのぬいぐるみを上下に動かして、飛んでいるように近付けると、マキシミリオン様の頬を啄むように触れていく。

「ぴぃー」

少し機嫌がなおったのか、マキシミリオン様がキャッキャと笑い声をあげる。

その様子を見て、自然とため息がこぼれた。

僕と3つしか年が離れてないのに、すごい。

いくら普段からお世話係りとして側にいるからっていっても、この対応力は真似できない。

シルフィの手練に驚いて…感心してしまう。

「シルフィは、早く子供欲しい?」

僕の問いに、シルフィは勢いよく振り向いた。

「え!?何!?何…突然!」

驚きで丸くなった目。

赤く色づいた頬は子供みたいで…年上に思えないくらい、可愛いのに。

「子供の扱い慣れてるし、子供好きなんだろうから、自分の子供が欲しいんじゃないかなって」

「あ…そういう話…」

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