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プリンス×プリンセス

第65章 キサンタンガムの裏側

「だからだ」

は?

ディオの言う意味が分からなくて、目をぱちくりさせると

「やつにも罪悪感が芽生えるかと思ったのだが、期待外れだった」

何を思い出したんだか、くくっと笑いをこぼすディオに、俺は眉をしかめる。

この言い方だと…

「会ったのか?」

「ああ。狙い通りだった」

狙い通りって…

ディオは、キサンタンガムの国王がどう行動するか予想していて…その上で招いたって事か?

「何を企んでるんだ?」

何だかいい話ではなさそうで、げんなりするんだけど…

でも、それにこの国とディオと…姉上が絡んでるなら。

すると、ディオが机の引き出しを開けて、中から何か書類のようなものを取り出した。

「見るか?」

立ち上がり、ディオの前まで近寄ると、書類を受け取り目を落とす。

「…何だこれ」

「ジュークが残していったものだ」

ジュークが?

内容は、色々な項目についての調査結果。

この前、キサンタンガムで出された菓子の分析結果もあった。

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