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プリンス×プリンセス

第61章 執着心

「ん!!んふ…ぅ…」

唇を掬うように口付けられた。

恋人繋ぎのように手のひらを合わせて握られると、繋ぎ止めるように扉に押し付けられて…

口付けが深まり、クチュクチュと音をたてながら舌が絡まる。

「ふっ…ん、ぁ…」

唇が離れた後ゆっくりと目を開けば、ディオがじっと見ていて…

自分の顔が蕩けてるのが分かってるから…妙に気恥ずかしくてたまらなくなる。

「も…離せよ」

両手は手を繋いだままだから、顔を隠す事も出来ない。

いたたまれなくて視線と顔を下に向けた。

すると

「夜、部屋に来い」

「ふぇっ!?」

どくん、と鼓動が強くなった。

この流れでその話って…

「夕べ、エストラーザから連絡があったのだろう?」

は?

「大体何を言われたのか想像はつくが…」

手を離された。

だけどそのまま顔を引き上げられた。

「判断を早まるなよ」

勘違いで赤くなった顔をさらしたくなくて、ディオの手を払い除けると

「分かってる!」

噛みつくように言い返した。

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