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プリンス×プリンセス

第40章 俺の意思

その言葉と共に、ポロンと涙をこぼした。

え?何で泣くんだ!?

驚きと同時に、嫌な予感が走った。

「まさか…姉上に何かあったのか!?」

「はい!!」

打てば響くとはこの事か。

それくらい間髪置かずに返事をされて、俺の不安は増していく。

さっきの気分の悪さ。

シエンタとのやり取りだけじゃなくて、姉上自身がご病気で…?

「姉上は?今どこに?」

「お部屋です。…あ!テリオス様!!その前に!!」

駆け出そうとした俺を引き留めると、シルフィはディオへ頭を下げた。

「ディオチェスター様」

再び頭を上げて、ディオを正面から見たシルフィの表情は…

微笑んでいる?

見間違いじゃないかと瞬きしていると

「おめでとうございます!!」

喜びが抑えきれないのか、頬を紅潮させて話す。

「ティアナ様がご懐妊です!!」


俺の後ろで。

ディオの声が聞こえた。

「……は?」

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