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プリンス×プリンセス

第12章 アクシデント

結婚式に代わりに出るのを了承したものの…

騒動を起こさないためにも、ディオに話を通しておくことに決めた。

ディオに花嫁控え室に来てもらうように伝えて、姉上とシルフィと一緒に準備をしていると、ドアがノックされた。

シルフィが扉を開けて、ディオが入ってくる。

鏡に向かう俺を見て、一瞬目を見開くと

「お前は女装が趣味なのか?」

「んな訳あるかよ!?」

誰が好き好んでこんな格好をするかって言うんだよ!!

「全く…」

ぶつぶつと文句を口にする俺の横で、姉上が事の顛末を話して、

「ディオ、申し訳ありません」

そう言って、頭を下げた。

「なるほどな。分かった…が」

ディオは俺の方を向き

「お前はやり通す事が出来るのか?」

何の心配をしてるんだ?

この前の婚約会見だって、誰も気付かなかったんだぞ!?

「誰も姉上と俺が入れ替わってるなんて思わないだろうし」

口紅を塗って、鏡の中の自分に笑いかけた。

「俺が代わりを務めるから、任せろよ」

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