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プリンス×プリンセス

第82章 改めて誓う

そして――今。

ディオの手を払い、髪を元に戻すと

「宣誓は――姉上とやり直せって言ったんだ!」

結婚式で誓ったのは俺だから。

姉上と結婚したんだから、姉上と誓えって――

「なのに、何で今?」

わざと眉をしかめてディオを見たのに

「昨日、グレイスから連絡があった」

俺の表情を気にもせず、ディオはしれっとしている。

グレイス王女…って…

「おま…っ!早く言えよ!」

「ユーノスがバイトを解雇された」

は?

俺が欲しかった内容と違って、ポカンとディオを見た。

そんな日常の話なんか、どうでもいいだろ!?

すると、ディオは喉の奥でくくっと意地悪く笑い

「シッターは必要なくなった、と言われたそうだ」

ユーノスはジュークの所でバイトをしていた。

それがいらないって事は…

「それって…姉上がいるから…」

「だろうな」

そう頷いて、目を細めると

「全く…認めるまでに何日掛かったのやら」

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