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プリンス×プリンセス

第80章 決別

あと数日――

そう思ってテリオス様にお仕えしていたのに…

何でこんなにも時間が過ぎるのが早いんだろう?

いつのまにかフェールロコノへ戻る日になってしまった。

それは、テリオス様とのお別れの日だ。

いつも通り、朝食をお知らせに行き、支度を手伝い、食堂へお連れする。

「なあ、見送りはしなくてもいいよな?」

食事の途中でテリオス様が話し、それにディオチェスター様が反応した。

「構わないが…それでいいのか?」

「ああ。次の予定もあるし」

カチャンと食器の当たる音がした。

「あ…ごめんなさい」

ティアナ様が軽く頭を下げる。

ティアナ様がこんな失敗をするなんて珍しい。

やっぱり…別れがつらいのだろうな。

ティアナ様の気持ちを思い、僕まで気落ちしてしまう。

和やかとは言えない食事が終わり、テリオス様と部屋に戻る。

戻りながら、ずっと聞けなかった事を勇気を出して聞いてみた。

「次って…テリオス様はどちらに向かわれるのですか?」

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