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Starlight Kiss

第9章 tragic love②

松岡母「初めまして。昌宏の母です」


「は、初めまして。さ、櫻井翔です!」


俺は昌宏さんのお母さんに深く頭を下げた。


松岡母「思ったより若いのね。おいくつなの?」


「は、はい。19です」


松岡母「そう。まだ未成年なのね」


「1月で…ハタチになります」


昌宏さんが予約したお洒落なレストランの個室。
俺は昌宏さんのお母さんと初対面をした。


綺麗なお母さんだな…。
どことなく昌宏さんに似てる。


松岡「とりあえず座って飲もう」


「はい」


俺と昌宏さんがお義母さんと向かい合って座る形になった。


松岡「翔。コーラで良いか?」


「あ、うん」


松岡「お袋は?」


松岡母「貴方と同じでいいわ」


松岡「分かった」





松岡「じゃあ乾杯」


「乾杯」


松岡母「乾杯」


何となくぎこちない雰囲気の中、食事会は進んで行った。


松岡母「2人はもうどれ位付き合ってるの?」


松岡「あー…もう3年かな…」


松岡母「そう…」


「………」


松岡母「この子と付き合ってるって事は…もう結婚はする気ないの?」


「………」


松岡「お袋」


松岡母「差別する気はないけど…男同士って事は…そういう事よね」


松岡「………」


松岡母「ごめんね櫻井くん。貴方の事嫌いな訳じゃないの。でもね…母親としては…子供には幸せな人生歩んで欲しいの。離婚してこの子には寂しい思いさせたから…最愛の人と結ばれて…幸せな家庭を築いて欲しいのよ」


「………はい…」


松岡母「遊びならいいの。でも本気なら…ごめんなさい。私は反対よ。応援する事は出来ない」


「………」


松岡「………」


昌宏さんも俺も…返す言葉が無かった。


結局俺達は…ほとんど料理に手を付ける事なく、お店を後にしたのだった。

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