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お前は俺のxxx

第116章 誤解が解けて。



その時だったーー


開け放たれていたドアから姿を現した人物を見て、樹は私の腕を解くとスッと体を離した。


携帯を操作しながら、私たちに歩み寄ってきたのは立花くんだった。


樹はさっきまでの表情をコロッと変えると、いつもの朝倉に戻し立花くんに声をかける。


『立花どうした?』



『ん〜?2人が屋上に上がって行くの見かけたから、樹がまた藤川ちゃんに迫られてるのかな〜って思って。
覗き見しちゃおうっていう下心♪』



立花くんがそう言ってニッと笑うと、樹は僅かに顔を歪めて立花くんを見た。



『でもさ〜?な〜んか噂と違くね?樹の方が藤川ちゃんを押さえつけてたよね?』



その言葉を聞いて樹は表情を変えた。
樹のあの本性だ。



『おい。何が言いてぇの?
何見たか知んねぇけど、そんなの誰が信用する?どうせお前もこの女とヤりてぇだけなんだろ?』



立花くんは声を上げて笑うと、冷たく鋭い目を樹に向けた。



『藤川ちゃんは可愛いけど、優しい彼氏もいるし俺は手ぇ出したりしねぇよ?

あー信用?みんなするだろうね。お前が藤川ちゃんを脅したこの方法で。』



そう言って立花くんはスマホの画面を私たちに向けると再生ボタンを押した。



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