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君の笑顔をーー

第22章 お前の笑顔が…



サラ…っとすくうように
陸の手がまた私の髪に触れた。



「もう騙されないからね‼︎」



陸に背を向けたまま、強い口調で言った。



『泉の髪って綺麗だよな…
昔は男みたいに短くしてたのに。』



(う… 今度は何だよ。。)




『お前、どんどん綺麗になっていって、
いつの間にか女になってたんだよな。』




「ま…まぁ..私も年ごろの女の子だし?
可愛いらしくしないと…ね!」




『クラス離れる前までは、ただの幼馴染としか思っていなかった。
親同士が仲良くて、俺らも一緒に育ってきて、一緒にいるのが当たり前だったからな。』



陸は言葉を続けた。



『お前の話をよく勇大にしてたんだよ。
泉は本当にドジで、意地っ張りでどうしようもねぇんだ。ってな』



(あ。前に…勇大が言ってたな。)




『中2になって、久々に同じクラスになったのに、最初お前にどう接したらいいのか分からなかった。
お前、めちゃくちゃ女になってるし…』


(あ…あの.. 陸?)


鼓動がどんどん加速してるんですが…


そんな言葉を聞くとさ。。
私、変な勘違いしちゃうよ…?



『だから俺は、お前をからかう事で
話すきっかけを毎回つくってたんだよ。』




「……. 。」

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