
覗いちゃダメっ
第5章 エレベーターで
功一「何」
花「えっと…だから…」
功一「!?」
花「あっ」
そうこうしてる間に
エレベーターは5階で止まった
功一「…」
花「5階、着きましたよ」
功一「名前は」
花「はい?」
功一「名前、君の名前は?」
花「…花…ですけど」
功一「花か」
花「…何ですか」
功一「俺、一人暮らしだから部屋寄って
く?」
花「は?」
この人は功一は一体何を考えているのか
同じマンションに住む住人の花を
高校の制服を着ている花を
部屋に誘うなんて
功一「大丈夫だよ、同じマンションだし
遅くならない内に帰すからさ」
花「ナンパですか」
功一「そっちだってそのつもりだろう?
だから」
花「はっ!?何言って…」
功一「会うの二回目ですよね、とか言っ
て無理に会話しようとしてたじゃん」
花「だってそれは」
功一「初めて会った時から積極的だった
もんね、わざと本の表紙見せて誘ったり
してさ」
花「本…」
功一「林実の本、持ってたじゃん」
花「あっ、あれは」
