
甘く染めて
第10章 №9
「……………」ドキドキ
顔を両手で隠して、指の隙間から二人を見ている私。
こんなにドキドキするものなの?!
「ん…っ」
「?!」
今の声は翔太だ!まぎれもなく翔太だ!
え、どうしよう?どうする私!
ここで二人が燃え上がったら…逃げよう。
「んんっ、ちょ、やめっ」
「何言ってるの?お前が仕掛けてきたんだろ?」
「だからって、んんぅ」
(ぎゃあああああああっ、始まったダメええええええッ)
「あああああああのっ、二人で楽しんでください、それでは…
シーーーユーーーッ!」
私は立ち上がり、二人にそう声をかけて逃げた。
いや!だって、いてられないもん!
「逃げたな」
「ですね…んっ、何するんですか先生」
「は? 決まってんだろ。一つしかねぇよ?」
――――――…
