色にでにけり 恋
第13章 いつもそばに
「ぬばたまの つきさすおかの ふじかげに
おぼろしろき きみのえりもと」
遥暉が自分の贈歌を囁くように詠みあげると、上出が笑った。
「お前、ストレートにエロい。」
上出は遥暉の顳顬にキスを落とした。
遥暉は扇子を素早く閉じると、身をよじって起き上がり上出の正面に座りなおした。
「先輩にこれをいつも持っていてほしい。使ってください。」
藤と月と烏羽玉の短歌が描かれた扇子を、遥暉にしては珍しくあからさまに上出に押し付けた。
その姿が思いのほか可愛く見えて、上出は軽い調子で揶揄う。
「ラブレターを四六時中持ち歩け、ってか?遥暉も誰かさん以上に独占欲が強いな。」
遥暉は真剣な目で訴えた。
おぼろしろき きみのえりもと」
遥暉が自分の贈歌を囁くように詠みあげると、上出が笑った。
「お前、ストレートにエロい。」
上出は遥暉の顳顬にキスを落とした。
遥暉は扇子を素早く閉じると、身をよじって起き上がり上出の正面に座りなおした。
「先輩にこれをいつも持っていてほしい。使ってください。」
藤と月と烏羽玉の短歌が描かれた扇子を、遥暉にしては珍しくあからさまに上出に押し付けた。
その姿が思いのほか可愛く見えて、上出は軽い調子で揶揄う。
「ラブレターを四六時中持ち歩け、ってか?遥暉も誰かさん以上に独占欲が強いな。」
遥暉は真剣な目で訴えた。
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