
普通の女の子に戻りたい
第2章 運命の再開 ~消し去ったはずの記憶~
「柊ミナミです。中学は埼玉県でした。よろしくお願いします。」
小4の時に神奈川から埼玉に引っ越した。
同じ関東とはいえ環境はかなり違った。
埼玉の小学校に転入し、そのまま公立の中学校へ入学した。
中二ぐらいの時にやっと男の子と普通に話せるようになった。
埼玉には過去の私を知る人なんて誰もいない。
それだけが心の支えだった。
そして高校は東京の学校に入学した。
新しい生活に憧れたのもあるけど、いずれ東京で働きたいと思ってたから。
埼玉よりは神奈川に近づいたけど、この学校はかなり偏差値が高い。
だから神奈川の時の知り合いに会うなんて思ってなかった。
