
普通の女の子に戻りたい
第2章 運命の再開 ~消し去ったはずの記憶~
「それで、クラスの人の名前覚えた?」
「まだだよぉ。だって今日は入学式だけだったし。自己紹介は明日かな。」
「私はもう数人覚えたよ♪」
「マヤは相変わらず人の名前とか顔覚えるの速いよね~。」
明日改めて自己紹介か。
友達できるかな…。
新しく始まった私の毎日。
きっと充実した日々になる。
そう思っていた。
と言うより、そう願っていた。
中学の同級生も小学校の同級生も誰も知り合いはいない。
そんな新しい毎日に夢を膨らませていた。
