
神様の独り言
第6章 神様は罪を許し歌う
金男は、燃え盛る金の中に身を捧げながら…
笑い泣き出す…
金男は、金と共に死ぬ喜びで笑いながらも…
道子に嫌われた悲しさで泣くのだった―――…
「お願いです……あなた様に…嫌われたくない……ぁああぁぁ…」
すでに…金男の体は炎に包まれ…火柱となっている…
皮膚が焼ける匂いに…眉をしかめながら…
道子は、金男に呟く―――…
「無理です…心臓を捧げられても……」
「うっ…心臓を…捧げ……」
金男の炎は…部屋の可燃物を巻き込み始める……
部屋に煙が充満する前に道子は、部屋を出た――――…
「うがぁがああああああああああああ!ギャアイアアアアアアアアア――――――――――――――――――――――――!…っが……」
金男は…道子が部屋を出た事に気がつかないまま……
自分の心臓をえぐりだし…
手前に差し出す体制のまま―――――…
動かなくなっていた―――…
だが…炎は消えることなく…
ハキの…生まれ育った家を炎で壊していく――――…
