I'll protect you.
第36章 犠牲
俺はメガネ君に言われたことを考えながら、屋上を出て階段を降りた。
1階の新校舎と旧校舎を繋ぐ廊下を見てさっきの物音を思い出した。
どうせ、チャイムは鳴ってるし遅れるなら盛大に遅れよう……授業めんどいし…
そんなこと考えながら、旧校舎の廊下を歩いた。
本当汚いよな……
もう使われていない旧校舎は掃除もされていない。
床も壁もほこりで真っ白だ
やべ……そーいえば俺
ほこりアレルギーだった……
途中からくしゃみと鼻水が止まらなくなりながら腕で口を覆って走った。
走りながらも1つ1つ教室の中を見ながら進んでいくと、
一番端の多目的室と書かれた教室だけやけに机や椅子が乱雑に並べられていた。
……絶対、物音がした教室はここだ
俺はそう確信した。
机は倒されて、椅子も横になっている。
黒板は割られていて使い物にならない
俺はその教室に踏み入れると目を疑った。
廊下側の壁に力なく寄りかかって座っている姿
「なにがあったんだよ……
……楓」
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