I'll protect you.
第21章 初恋の人
本当に1分くらいで戻ってきたシン君の手には缶ジュースが2本
「はい、これ
少しの間目に当てて冷やしときな。
オレンジ飲めないならりんごと交換するけどどっちがいい?」
シン君は私の顔の前でりんごジュースをプラプラと振ってくる
『私、オレンジも好きだから大丈夫!』
シン君にVサインするとシン君はまた私の頭を撫でた
「……本当に似てる」
『え?なんて言ったの?』
シン君は聞こえるか聞こえないかくらいの小声でそっと呟いた
本当は聞こえてた私は聞こえなかったフリをした
「…なんでもねーよ
藤宮って言いにくいから”優”でいい?
俺のことは”心”でいいから」
『仕方ない。呼ばせてやろう…
そして、”心”と呼んでつかわす…』
「ありがたき幸せ…」
『「プッ…」』
私達は顔を見合わせてお腹をかかえて笑った
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