I'll protect you.
第21章 初恋の人
席についてただボーッと外の景色を眺める
桜が散って少し寂しい雰囲気が漂っていた
すると俺の机を占領してる奴が突然口を開いた
「どうやったら、助けてやれるかな…?」
…いつもの涼太らしくない
俺は心配になって涼太の顔を覗き込んだ
「っ…!!!
お前、その傷どうしたんだよ!!!?」
涼太は悔しそうに拳を作って強く握った
「俺の好きな子は…
人には言えないほど辛い思いをしてきたんだ…
そして今も苦しんでる…
あいつを助けられるならなんだってする…ッ!!」
何があったかはわからない…
俺もあえては聞かなかった
涼太がその子のことを本当に大事にしてると思ったから
彼女が他人に話したくないことは涼太も絶対に言わないだろうから…
…俺と涼太
正反対の性格かもしれない
でも、誰かを守りたいと
支えてやりたいと
思う気持ちは、ガキだった頃の俺と同じだった
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