I'll protect you.
第3章 放課後
「決まり!
朝迎えに来るから待っててな! 」
コウキ君がガッツポーズをしてそう言った
みんなもそうだな!と言い笑っていた
内心、嬉しくもあり楽しみではあるけれど
本当に私がみんなといていいのか不安だった
そんなことを思っていると
あっという間に家の前に着いていた
みんなに手を振り
家の中に入る
『ただいまー』
誰からも返事がくるはずはないけれど
”おかえり”の言葉を待ってみる
寂しい…
靴を脱ぎ、そんなに長くない廊下を歩く
リビングの扉を開くと
いつものようにテレビを見ながら
ソファーに寝ている男
一瞬私の方を横目で見ると
「あー、帰ってきてたんだ」
それだけ言うとリモコンを手に取り音量を大きくする
辺りを見渡すと
脱いだものは脱ぎっぱなし
食べたものはそのまま
ゴミはそこらへんに投げ散らかす
幼稚園児より悪い大人だ。
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