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近くて遠い

第4章 決意

拓也さんの様子からして、
相当なお客様だったのかも……


私は顔に血の気がひくのを感じながら、

ゆっくりと顔をあげた。




「……っ!?
お前は…桜子というのか…っ?」



背は高くて
色素の薄い髪がゆらゆらとしている
。
肌も白くて透けてしまいそう。

顔立ちはあまりにも整っている。


男性なのに、

美しいという形容詞がぴったりの青年が
白いスーツを身にまとって私の前に立っていた。


昔絵本で読んだ王子様が飛び出したみたい……



私は不始末をしでかしたのにも関わらず、あまりの美しさに言葉を失って突っ立っていた。



「おいっ!!」


突然グググ捕まれ我に返った。




「はっはい!
あ、申し訳ありません…」



突然グググッと血が止まりそうなほどの力で腕を捕まれ我に返った。


大きく見開いた瞳に吸い込まれそうになりながら、私は必死に謝る。




「申し訳ありません!有川さま!彼女まだ新人で!!」



すかさずフォローしてくれる拓也さん。



だが、そんな声は聞こえていないかのように有川様と呼ばれた彼は私の目をじっと見つめた。



「本当に、すみません!!」



あまりに強い腕を掴む力と睨みに私は身体を震わせた。




「こいつを部屋につけろ」




え?




「はい?」


私の心の声と同じように
拓也さんが眉をひそめて聞きかえした。

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