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背徳の雨

第2章 コワレタ、モノ



「何で出来ねんだよ!」

私を罵倒する声。
それは返しがついた鋭い針のようで
私の心に突き刺さり、抜けない。

「出来損ない!役立たず!」

私を叩く佳代は
私の知っている佳代ではなかった。
私の髪を掴み、
冷たいフローリングを引き摺る。
転がる私を殴り、蹴った。
赤く腫れる肌はヒリヒリと痛み
青く広がる痣はジンと痛む。

「ごめんなさい!ごめんなさい!」

佳代は私の腹に座り、
ガードして抵抗する私の手を抑えた。
そのまま首を締め上げられる。

「ぐるじ…ッ」

抵抗出来ない私はもがき苦しんだ。

「苦しいか?そうか」

見下しながら不気味に嘲笑う佳代は
私の首から手を離し、立ち上がった。
私は身体を折り、噎せて咳き込んでいると
佳代は私の頭を後頭部から蹴り
私は勢い良く柱の角に頭をぶつけた。

「痛い…!やめて!」

切れた額から血が流れていた。
血を拭う暇も無く、激しい暴力は続き
私はフローリングを
真っ赤な大量の血で汚しながら
全身の痛みに耐え続け
色んな所から血が流れていて
酷く目が廻っていた。
半ば意識が朦朧としている私。
そんな状態でも暴力は止まず
佳代の気が済むまで続く。
それは毎日で日常と化していた。
佳代の連れ子、
春と脩もけして止めには入らない。
例え、目の前で行われていようとも。
寧ろ協力的だった。
春は私を24時間監視し
気に食わない事があれば佳代に言い
私は暴力を振るわれる。
脩は私が寝ている時に邪魔だと蹴ったり
ハサミを投げたり、
金槌で叩いたりしてくる。
父は全く気付いてはいないし、
誰の助けもない。
言った所で私に仕返しが来るからと
何も言わなかった。

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