背徳の雨
第3章 ケガレ
私に選択肢はなかった。
あの時逃げていれば、とか
あの時ちゃんと抵抗していれば、とか
そんな事後悔したって後の祭り。
私は汚れてしまった。
狭い車の中。
助手席で雁字搦めにされていた。
何も知らない肌は露にされ
ただ泣きじゃくって。
「やめて…!」
身体を這う舌。
あの感覚が忘れられない。
怖くてどうしようもなかった。
「…っ」
黒い欲望で歪んだ、彼の顔。
無我夢中で私の身体を貪る姿が
余計に私の恐怖心を煽る。
ぬるぬると身体中を這い回る舌。
べたべたと身体中を触る指。
生暖かいあの感覚が気持ち悪い。
「やだ…!」
私の下肢を触り
ゆっくりと、強引に中へ入る指。
中でぬるぬると動き回る感覚は
気持ち悪くてどうしようもなかった。
やめて、なんて言ったって
彼はやめてはくれない。
だからって力では勝てない。
彼は指を抜くと
その指を私の口に無理矢理押し込み、
私の中へ硬くなった物が侵入してくる。
「んぐ…っ」
喉の奥を指で突かれ、吐き気がした。
彼は私の中に自身を打ち付けながら
吐息を洩らした。
「きつ…」
一言呟くと動きが激しくなる。
私は泣きながら受け止めた。
初めてなのに痛くなくて
気持ちよくもない。
まさに無感で
ただ気持ち悪さだけ感じた。
何故こうなってしまったのか…
彼は愛の実の兄だ。
当時22歳。
今日は愛に遊ぼうと誘われ
家が遠い為、お兄さんに
車で送り迎えをしてもらった。
門限だからと愛は先に家へ
帰り道、私とお兄さんは二人きりになり
こうなってしまった。
彼は私の腰を掴み
先程よりも強く
激しく奥を打ち付けた。
「うっ」
彼の腰はびくんと動いた。
そして彼の動きは止まり
ゆっくりと私から自身を抜く。
「…っ」
お尻に垂れる液体。
それは彼の精液で
中に出された事を悟った。
もう何も言う気になれなくて
私はただ項垂れ、泣いた。
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える