背徳の雨
第2章 コワレタ、モノ
でも彼は何故か生きていると感じた。
同じ匂いがした。
何故かはわからない。
私は彼を他人だとは思えなかった。
そう
彼を“自分”だと感じた。
こんな不思議な感覚を
今まで味わった事がなかった。
そしてその日から
彼は私の憧れになった。
大好きで仕方がなかった。
そして
小学校6年生になった。
私の優雨への気持ちは
抑えきれないものになっていた。
「好きです」
気が付けば告白していた。
彼は顔を赤らめて俯いている。
私はどうしていいのかわからなくて
泣きそうだった。
そのあと、彼は私に電話をくれた。
「──俺も嫌いじゃないし…」
付き合ってもいいよ、と
彼は受話器越しに
照れ臭そうに告白の返事をくれた。
瞬間、私の心は跳ね上がった。
こんなに喜んだのは初めてかも知れない。
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