
背伸び
第2章 もう一人のマネージャー
翌日―
朝弱い私にとって、朝練はちょっぴり苦痛だった。
下がってしまいそうな瞼
直しきれなかった前髪の寝癖
今すぐ保健室のベッドで休みたい…
日向先生がいない朝練で私が頑張る意味はどこにもない。
とは言えここで怠けたら確実にバレてしまう。
柚希先輩の目は油断出来ないんだ…
「あゆちゃん前髪はねてるーっ」
「時間無くて直せなくてぇ」
「ふふ、これ貸してあげる!」
柚希先輩はそう言って、自分の腕に着けてたシュシュで前髪を結んでくれた。
うんん…
嬉しいんだけど
私ちょんまげ似合わないんだよなぁ
「あゆちゃん可愛い!絶対こっちの方が良い!!」
「そうかなぁ?私おでこあんまり出さないので」
「そうなの?絶対こっちのが良いよ!」
