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仮面な人たちの恋愛夢小説

第23章 sweet home(K)

渡のバイオリン造りは常に真剣そのものだった。
いつもは気が弱くあまり物事に口を出すような性格ではなかったのだが、バイオリンとなると話が別だった。

「終わった!さっ、食べよう」

渡は嬉しそうに彼女の手を引き、小箱を持って階段下のテーブル席へ行き、二人は向かい合わせに座って小箱を開いた。
小箱にはケーキが二種類。
キャラメルがベースのケーキと、生クリームたっぷりの桃が入ったケーキだ。

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