息
吐息
ため息…
夜を揺らす
声
言葉
忍び声…
体を蕩かす
煽り煽られ高まる熱情が萌を大胆にしているのでしょうか…
それも、ある
けれどそれだけではない
かつて愛し合い体に刻まれた記憶が萌をいざなっているようにも思えるのです
だからこその
『こんなに淫らな状況でも
私達にしかわからない神聖な喜びがある』
なのかもしれないと気づいた時、胸が熱くなりました
もっと乱れろ、もっと熱くなれ、憂いなく…!
「目を逸らすことができないくらい、心が奪われてる‥‥」萌と、すべてを脱ぎ捨てた柊の夜の続きをしののめ節はどう描くのでしょう
楽しみです♪
更新ありがとうございます!
れい☆さんのレビュー一覧
表示中非表示にする
-
[評価] ★★★★★
-
[評価] ★★★★★美しい獣のむさぼる夢が
聖少女の疼きと交錯する
刹那と永遠が交わるように…
美しい官能ふたたび…
映画の映像美を思わせるのは、この行為にはこれしかないと思える表現と背景の繊細な描写
けれど今回は触れることなく感じ合うというシーンで更に読み手の心を疼かせるとは…
その上
「私の身体
ちゃんと反応してる
心も
身体も
柊を求めてる
それが
泣きたいくらいに嬉しい」
と、ただ感じるままに求めるばかりではない萌の心情の吐露がよりドラマチックさとなっていて…
もう、しののめ節最高!
思いがけず火をつけられた形の柊が言葉で煽るこの先は何色の炎なのでしょうか
更新ありがとうございます! -
[評価] ★★★★★夜が燃える
雪を炎に変えながら…
夜は燃える
幾千の時を超えて
夜は、ふたりを眠らせない
「あなたのどんな表情も
傷も涙も
笑顔と同じように
愛しているのよ」
マリンスノーの幻想に遊びながらの清浄な想いと、浮かび上がる柊の体と眼差しに疼く思い…
このふたつの萌の心中は、熱をおびてゆく夜と窓硝子を挟みしんしんと降り続ける雪の対比と相まってドラマチックな展開への期待をいっそう高めてくれました
その筆の鮮やかさ!
そして、ついに…
待ち望んでいたのは読み手全員ではないでしょうか
ここからはしののめ様の描く美しい官能に身を投じさせていただきます
更新ありがとうございます!
-
[評価] ★★★★★何ごともなかったかのような静寂が
二人をつつむ
何ごとかあったからこその今を
祝福するように…
『苦しみは淡く
喜びは鮮やかになった
そんな気がする。』
この言葉がじわりと胸に広がり思わず天を仰ぎました
すべてを分かち合うとはそういうことなのでしょう
静かに心乱れることなく語る萌と、痛みに耐え受けとめる柊の姿に溶け合う魂すら感じました
そして声だけながら美弥子さん初め、関わりの深い彼らのそれぞれの笑顔が浮かぶシーンの心憎い演出に唸りながら、憂いをはらったふたりの夜に胸を高鳴らせていますが、さて…
更新ありがとうございます!
柊とタカシの新たな関係に微笑んでしまいました
-
[評価] ★★★★★疼く胸を宥めるものは
果てしない孤独を癒やすものは
愛
愛ゆえの夢
王はそうして ここにいる
嫉妬も怒りも焦れる思いも、柊は乗り越えてきた…
など胸を撫で下ろすことはありません
そんなに簡単なものではなかったと私たちは知っていますから
ただ、7年の時は柊を大きく、深く強くした、萌が父性さえ感じるほどに
初めて語られるタカシへの複雑な思いに愛の軌跡を重ねなんとも感慨深いです
同時に敵役として十分すぎるタカシの存在と役割に思いを至すのです
今、負の感情まで共有し合う時間の中、ふたりの何気ない仕草に、溢れる間際の想いを感じています
時は満ちたでしょうか…
更新ありがとうございます!
-
[評価] ★★★★★その胸の
揺るがぬものは 愛の信条
今 少女の想いをいだく しとねともなり…
交わされる言葉が1つ、また1つパズルのピースのようにはまり続け、互いの知らなかった過去が浮かび上がる…
そんな中柊よりも萌の方が想いを高ぶらせてゆくさまが興味深く、グラスから溢れ出す日の近さを予感します
けれど随所に感じる柊のゆとり
以前であれば…と過去の柊と比べてしまいました
想いというのは熟成するものなのですね
濃密な沈黙、この美しい表現が象徴するふたりの心情にシンクロする心地よさ
禁兄を読む醍醐味を感じています
ところで、タカシに対する柊の真の感情とは…
これもまた興味深い!
更新ありがとうございます -
[評価] ★★★★★戯れの時は夢のとき
心踊り 心はずみ 想い煌めく
わずかに切なさを秘めながら…
この時間はご褒美ですよね!
巽さんの想いを萌がgiftとして柊に届けたように
そしてそんな光景は萌にシンクロすれば少しくすぐったく、柊に想いを重ねれば萌への愛に身が焦がれ…
膝の上、触れる背中と胸、ピーマン…
あの日などを思い出していました
けれど、萌の独白から立ち昇るもう一つのシーンがあるのです
それは永遠の愛を誓った海辺で柊が笑ってくれればいい、と萌が呟いたこと
二人はずっと鏡のようだったのですよね
そんな中萌は心の旅路をどのように語るのでしょう
更新ありがとうございます!
柊は何処で泣けるのだろう… -
[評価] ★★★★★泣いてしまえ
悔悟の思いを解き放ち
泣いてしまえ
届いた想いにつつまれて
そして
見交わす瞳に笑みを映すなら
ただ 愛だけが残るだろう…
以前、男は涙を流さないもの、まして愛する人の前では…と柊の思いが記されたことがありました
それを思い出しながらふたりを見つめていました
まるで本人よりも悲しげに映る影のような萌
萌の感覚と感情から細やかに伝わる柊の心情に胸が震えその手法に唸ります
それと意識せず最期の言葉を萌に託す形となった巽さんの魂は、たとえ血は繋がっていなくとも情で繋がっていたさ、と微笑んでいるでしょうか
このシーン終わりの萌の言葉がたまりません…
更新ありがとうございます! -
[評価] ★★★★★無数の傷痕を背負い立つ獅子
さらに刻まれた新たな傷
癒す手は ただひとり…
──何も知らなくても、俺を愛してると、ずっと一緒だと、言ってくれるんだな
──うん。七年前と何も変わらない。ううん、あの頃よりももっと、愛してる…
この会話が柊は禁忌の子であるとわかる前に交わされていることがとても意味深く、そうと知った時柊の痛みにシンクロし強く抱きしめる萌の手がいっそう愛に満ちたものに感じられました
二人の愛は禁忌ではない
けれど…
柊と萌が手放しの幸せを感じられるのはいつか
とはいえ、今萌は柊の膝の上
この既視感を覚えるシーンに甘やかな時間を、とそっと祈っています
更新ありがとうございます! -
[評価] ★★★★★今
愛の埋み火が吹きあげる色は
燃える朱の炎よりも
揺らめきたつ蒼の焔か
静かに けれど どこまでも熱く…
以前柊が萌を求めるさまをマストの折れた船が暗い海で港を探すような…と感じたことがありました
けれど今目の前にいる二人は穏やかで共に港に還りついたようで…
それは愛が形を変えたのではなく求める形が変わっただけ
マンションに着いて萌の動きに漂う緊張感は決して柊の想い出の場所にいるから、ばかりではないのでしょう
「部屋の温度も湿度も増したような もどかしい沈黙」がいつ破られるのか、萌が求めるのか…ドキドキです
更新ありがとうございます!
これくらいは、とバックハグする柊が微笑ましい…