性教育学校
第43章 夏休み
「ねえ渓人」
「ん?」
渓人はまだ台所で避難してる
「好きになってくれてありがと。」
あたしの真面目な言葉に
渓人は少し驚いてた
「あたし、ほんっとに
この学校でこんな幸せになれるなんて
全く思ってなかったからさ。
なんか改まっちゃったけど
ほんとに感謝してますっ♪」
自分で言って恥ずかしくなったから
最後は明るめに
照れ隠しのつもりで笑顔で言った
「同感。
俺の方こそありがと。」
渓人にありがとうって
言われたのがすごく嬉しくて
涙が出そうになった
同時に
やっぱり5ヶ月も離れるのが
悲しくて
涙が額に流れた
渓人は黙ってあたしを
抱き締めてくれた
不安があるんじゃないよ
自信がないんじゃないよ
ただ寂しいだけ
泣き虫で弱虫でごめんね
渓人の腕のなかに
ずっとずっといたいだけ
「もう大丈夫っ…ごめんね」
渓人を見送る時は
絶対絶対笑顔で見送るからね
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