All Arounder
第50章 Difference In Age
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ふっと何か、生温いものが頬をかすめた
この感覚を身体が受け取ると、俺は決まって目を覚ますんだ
わかっている
これが外からやって来て戸の隙間をすり抜け、俺の眠りを妨げる風だということは
「…」
いつものことだが、目は開けない
覚めてはいるが、開けたくないのだ
隣に誰もいなくて
自分ひとりしかいないことを知ってしまうのが
怖くて
つらくて
寂しくて…
きっと誰かが隣で、俺と同じように眠っていてくれたなら
または、俺の眠りを優しく見守ってくれたなら
忍び込む隙間風は、俺の頬を撫でていったりしないはずだ
今はまだ
誰も
いない
「目、覚めました?」
いや、いた
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