願わくば、いつまでもこのままで
第8章 変化
約束の時間に店に入ると、すでに皆揃っていた。
俺は空いていた席に座る。
そして前を見てギョッとした。
あの女が、メンバーに入っていて
そのうえ向かいの席に座っているからだ。
「梶木!」
俺は隣に座る梶木を睨む。
「悪い……陽」
「知ってて呼んだんだな?」
「それは違う!
ただなぜか陽を誘えって他の奴に言われて……ごめん、こんなの言い訳に過ぎないよな」
俺がすぐに帰ろうと席をたとうとすると、その女が俺の腕を掴んだ。
「ちょっと陽くん!どこ行くの??
まだ合コン始まってもいないのに帰っちゃダメだよっ」
甘ったるいその声は
「逃がさない」と言っているようだった。
俺は諦めて席に着く。
それを見て、仕切り役の男が口を開いた。
「それじゃ、始めよっか」
男3、女3の合コンが始まった。
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