
願わくば、いつまでもこのままで
第5章 市民プール
「あーっ、楽しかった!」
伸びをしながら満面の笑みで園田さんは言った。
「うん、今日は本当によかったな」
梶木君も満足気にそう言う。
「たまにはこういうのもいいな」
陽君も笑いながら同意した。
そして私は何も言えず
ただその会話を聴いていた。
プールを出て
朝集合した公園まで4人で話しながら歩いていた。
ただ陽君だけは
自転車をひきながらだけど……
公園まで着いたら、そこで解散した。
途中夕食を皆で食べに行かないか
と、誘いの言葉が出たが
陽君が断ってくれた。
多分私のためだろう。
私は3人とは違うから……
「じゃあ、今日はこれでお開きね
またねー、ばいばい」
「またなー」
「じゃあな」
「ありがとうございました」
解散したら
私は家まで陽君に届けてもらうことになっている。
「じゃあ比奈ちゃん、後ろに乗って」
「うん」
自転車に跨る陽君に答え
私も荷台に座り、陽君の体に手をまわした。
「じゃあ行こっか」
そう言った陽君が漕ぎ出したとき
声が
聴こえた。
「泉!!」
すぐさま自転車が止まる。
2人で振り返ると
数m後ろに
私達を力強く見つめる園田さんが立っていた。
「園田?なに、どうした?」
止まった自転車から
私は園田さんを見ながら静かにおりた。
それを見て
陽君も自転車からおり、
その自転車をUターンさせた。
少しの沈黙。
それから園田さんはゆっくり口を開いた。
「泉。私、あなたに話があるの」
自転車を止め
陽君は園田さんが待つ公園の中に入った。
私は自転車と待機中。
陽君は自転車を止めた時
「話って、一体なんなんだよ
しかも園田から……」
と呟いていた。
陽君。本当にそう思っているの?
本当に話の内容がわからないの?
本当に?
もし本当にわからないのなら
私は園田さんに同情するわ。
陽君
あなたはなんて
鈍感な人なんだろう
伸びをしながら満面の笑みで園田さんは言った。
「うん、今日は本当によかったな」
梶木君も満足気にそう言う。
「たまにはこういうのもいいな」
陽君も笑いながら同意した。
そして私は何も言えず
ただその会話を聴いていた。
プールを出て
朝集合した公園まで4人で話しながら歩いていた。
ただ陽君だけは
自転車をひきながらだけど……
公園まで着いたら、そこで解散した。
途中夕食を皆で食べに行かないか
と、誘いの言葉が出たが
陽君が断ってくれた。
多分私のためだろう。
私は3人とは違うから……
「じゃあ、今日はこれでお開きね
またねー、ばいばい」
「またなー」
「じゃあな」
「ありがとうございました」
解散したら
私は家まで陽君に届けてもらうことになっている。
「じゃあ比奈ちゃん、後ろに乗って」
「うん」
自転車に跨る陽君に答え
私も荷台に座り、陽君の体に手をまわした。
「じゃあ行こっか」
そう言った陽君が漕ぎ出したとき
声が
聴こえた。
「泉!!」
すぐさま自転車が止まる。
2人で振り返ると
数m後ろに
私達を力強く見つめる園田さんが立っていた。
「園田?なに、どうした?」
止まった自転車から
私は園田さんを見ながら静かにおりた。
それを見て
陽君も自転車からおり、
その自転車をUターンさせた。
少しの沈黙。
それから園田さんはゆっくり口を開いた。
「泉。私、あなたに話があるの」
自転車を止め
陽君は園田さんが待つ公園の中に入った。
私は自転車と待機中。
陽君は自転車を止めた時
「話って、一体なんなんだよ
しかも園田から……」
と呟いていた。
陽君。本当にそう思っているの?
本当に話の内容がわからないの?
本当に?
もし本当にわからないのなら
私は園田さんに同情するわ。
陽君
あなたはなんて
鈍感な人なんだろう
