
願わくば、いつまでもこのままで
第4章 遊園地デート
ピーんポーン
「はーい、ちょっと待ってね」
遊園地に行く約束の日。
兄貴は仕事で朝からいない
俺は今日は大学休み
俺はバイクで比奈ちゃんを迎えに来た。
ドアの外で待ってると自然に胸が高鳴ってきた。
比奈ちゃんどんな格好で出てくるかな
いつもよりオシャレ?とかするのかな
いや、でも旦那の弟と遊園地……デート、だなんて思ってないかもな
俺にとっては完璧デートなんだけどなぁ…
少し気落ちしていたら目の前のドアが開いた。
「陽君、お待たせ」
そう言って出てきた比奈ちゃんはいつもよりも比奈ちゃんらしく可愛かった。
明るい色のカーディガンを羽織ってロングスカートを履いている。
結婚式の時のようなポニーテールで
首元にネックレスが見えた。
そして何より
いつも化粧気のない比奈ちゃんが薄く化粧をしていた。
化粧してないいつもも可愛いけど
化粧している比奈ちゃんは俺には新鮮でいつもと違って見えた。
俺がじっと見ていたせいか、いつのまにか比奈ちゃんの顔は赤かった。
「あの、陽君……そんなに見られると、私恥ずかしいよ……っ」
比奈ちゃんは顔をそむけながら言う。
やばい、可愛い……
俺は今すぐ抱きしめたくなったけど
こらえて、見るのもやめて、2人で遊園地に向かい出した。
