テキストサイズ

刑事とJK

第25章 副担任






斉藤はゴホンッと咳ばらいをして、
もう一度しゃべり始めた




「オレの専攻はオールマイティだ、何でも聞いてくれ」



嘘つけ!!


体育くらいだろ!!




「そう長くはみんなと一緒にいられねぇが、よろしくな!!」





パチパチと拍手が鳴る


あたしもつられて拍手したけど、
今はそんなことより、もっと聞きたいことがある…!!





チャイムが鳴り、斉藤は一旦職員室に戻りに行った



しめた、今がチャンス、
と勢いよく廊下に飛び出したが
時すでに遅し…



斉藤の回りには女子という女子が、
二重にも三重にもなっていた






うわーん、お前らあたしの斉藤にたかるなぁ~


仕方なく教室に戻った






―――――――――――







1限目は数学だった


黒板の前には頭の薄い先生がいて、
斉藤は教室の後ろに立っている


ああ、ラッキー…


あたし、クラスの女子の誰よりも斉藤に近い






ゆうひは斉藤に視線を送り、紙をこっそり手渡した


斉藤は紙を見る






[何で学校にいるの?]





斉藤はしばらく黙っていたが、口を開いた




「ん?丹羽、どこがわからねぇって?」




そう言って、斉藤は
ゆうひの机の横にしゃがんだ




「ああ、これか、これはこうしてな…?」




と独り言を言いながら、
ゆうひのノートに文字を書いていく



汚い字だったが、なんとか読めた



[捜査]




『…どういうことですか?』




ゆうひは生徒を演じた




「んっとなぁ、この36ってあんだろ…?」




[刑事課に依頼が来た。
ストーカー犯人探し]




『ああ、なるほど。
わかりました、ありがとうございます』




「どういたしまして」





仕事で来てるってわけね…


じゃああんまり口は出さないでおこう







ストーリーメニュー

TOPTOPへ