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刑事とJK

第88章 この子に託してもいいかな





――――――――――



小泉とゆうひは、廊下…それも、出口に近いところにいた



『斉藤…大丈夫かなぁ?』



心配げに廊下の奥を見つめるゆうひ




小泉も、ずっとそこを見ていた






『…小泉…』



「どうしたの?」



『ほんとにお腹、大丈夫なの?』



「心配してくれてありがと」





チュッとゆうひの頬にキスを落とした





『なぁあーっ、ちょっと…!!///』




「クク、ねぇゆうひちゃん…」




『…?』




「抱きしめてって言ったら…怒る?」






…何を考えているのか、わからないことが多い



今ももちろん…わからないけど…




『どうだろう』




わからないけど





今小泉を突き放してしまえば…

こいつは



孤独になる








『最初で最後だからね』





ゆうひはそっと腕を伸ばした





「"最初"じゃないでしょ?」




小泉は微笑した






ゆうひの腕は小泉の首に回った




小泉も、ゆうひを優しく抱き寄せる




「…」







枝美


ありがとう…





俺を愛してくれて、俺なんかを…愛してくれて…



こうやってもう一度だけ…抱きしめさせてくれて…





ありがとう…















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