向かいのお兄さん
第48章 君が初めて
夕暮れ
直也の顔が
半分オレンジ色に照らされる
ずるいよ…
どんなあんたでも
愛しくてしょうがないよ…
舌を残すように唇が離れると
つぅっと糸を引いた
『…ほんとだ…上手…///』
「ったり前だ」
鼻と鼻は
くっつきそうなくらい
近い
頭を持ち上げれば
また簡単に
キス出来ちゃいそうだ
「…あんた本当に…俺のこと知ってんのか…?」
『知ってるよ…』
机に肘をついて上体を起こす
また
キスをする
プチン
プチン
あたしが直也の制服のボタンを
一つずつ外していくと
直也の手は
自然とあたしの腰に添えられた
『ドキドキしてる…?』
「…してる」
素直に答える直也に
微笑してしまう
カッターシャツの細かいボタンも
順に外していった
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