向かいのお兄さん
第28章 大好き
『…あたしが?』
「うん…」
直也は決して
顔を上げようとはしない
少し震えていると思ったのは
あたしの気のせい…?
『大丈夫だよ…』
あたしは
直也の背中に手を置いて
ゆっくりと撫でた
『あたしは大丈夫だよ…』
それから直也の頭を撫でて
髪をくしゃくしゃにして
あたしもギュッて
抱きしめた
「…ほんとか?」
『泣かない自信はないけど…
あたしは直也を受け入れるよ?』
どうしようもないくらい
エロいし
意地悪だし
Sなあんただけど
もう
わかってる…
どうしようもないくらい
不器用なんだって…
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